議会を「討論の広場にする」議長の力量 前狛江市議会議員 いけざ俊子
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2006 年 7 月 29 日     カテゴリ:市民自治・議会改革
議会を「討論の広場にする」議長の力量
〜全国初 「議会基本条例」を制定した北海道栗山町議会〜
◇現場の声を聞くのが一番面白いといつも思う。議会改革を果敢に進めている栗山町議会の橋場利勝議長のお話を伺った。正義感あふれる誠実な人柄と議会改革への強い意志、明晰な話しぶりにひきつけられた。

 栗山町は今話題の夕張市のお隣、人口1万4500人、農商工のバランスのとれた町。橋場議長は、2001年前議長の死去に伴って議長に就任し、この4年半、議会の活性化を着々と実現してきた。2002年3月には、栗山町議会情報公開条例を議員提出議案として提案、6月インターネットによる議会ライブ中継の運用開始、12月政務調査費の交付に関する条例を議決、議員定数を20人から18人にする案を議員提出議案として提案し、議決、03年3月一般質問における一問一答方式の採用と発言席の設置、6月一般質問ポスターの公共施設等への掲示による町民周知を開始・・・。

 「二元代表制」のもと、地方議会が国の制度と大きく異なることは与野党の関係のないことである。長に対してすべての議員は提案される案件が町民にとってどのような影響があるか、是々非々の態度で臨む。栗山町議会ではこのことが議員間の了解事項となっていることが改革の基本であり、議会基本条例制定は全会一致ですすめていける原動力となった。

 行政が進める問題点(論点・争点)を明確に開示し、住民の意見に耳を傾け、住民参加をすすめながら、議員として真正面から討議する、だから町民にも議員がどのような活動や発言をしているか、常に知ってもらいたいと思い、当初は条例に町民の責務も盛り込むことも考えたという。

 お任せ民主主義にさせないために、議会報告会を年一回、議会と連合町内会・自治会が共催するというのは実にユニーク。18人の議員を3班に分け、司会進行・報告者・答弁者・記録者を分担。各班が担当する会場は抽選で決定し、報告内容は一年間、議会で決定したこととするという。支持者だけでなく、町民全体に対して、きちんと議会として責任を負う、という議会全体の姿勢の現れ。

 こうした改革をきちんと条例で規定しようと、昨年5月から条例作りの準備に着手し、議会運営委員会や全員協議会での修正を経て、条例制定にいたったとのこと。

 議会基本条例には、議員相互間の自由討論の推進、請願・陳情を町民からの政策提言として位置づけ、きちんと話を聞くこと、議長から本会議および常任委員会、特別委員会への出席要請を受けた町長等は議員の質問に対して反問権が付与される、議案提案の際の執行側の説明責任の明確化(必要事項が指定されている)、議決事項の追加などなど、議会がきちんと機能するために必要と納得できるものばかり。

◇今日、明日と「市民と議員の条例づくり交流会議2006」が開催されている。全国から130人以上の市民、議員、研究者たちが集った。何とか日本に議論する政治文化を根付かせたい、と各地で活動している人々。こうした場に参加していることの幸せを感じる。明日の学びが楽しみ。

◇それにしても狛江市議会の議会改革は、あまりにも遅々としている、とまたしても思う。少なくとも、議会改革小委員会で合意された「分権時代の議員の役割についての共通認識を深めるための勉強会」は、きちんと提案し続け、実現したい。


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